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モーガン#2: ロックダウン中のロンドンからの手紙〜レジデントのモーガン・クエインタンスさんへのインタビュー

令和2年度のレジデンシー・プログラムはオンラインで行われており、来週2月13日はオンラインでの制作発表会を控えています。札幌の人々からの映像や音声を募ってフィルム「札幌からの手紙」を制作中のモーガン・クエインタンスさんに少しだけインタビューをしました。


Q1: オンラインでレジデンスに参加しているときの一日の過ごし方を教えて下さい。

起きて、走りにいくか、ちょっとエクササイズをして、家に帰ってきたら、フィルム作りに取り掛かっていました。いまは制作の一番最終段階なので、とにかく今まで作ってきたものを何度も見返しては、いろいろと編集を重ねています。

もう二三日の間に、字幕を付けたり、必要な書きものだの、クレジットを入れるだの、フィルムづくりに必要なことをこなそうと思っています。この「事務的なこと」はそれほど面白くないので、気が散って他のことをしないように気をつけています。ロンドンはまだロックダウンの最中なので、人に会いに行くなどの「ソーシャル・ライフ」はありません。でもオンラインでなにか観られるというのは、誘惑ですね。

最近は坂本龍一の「Ryuichi Sakamoto: CODA」をよく観ています。私は坂本氏の大ファンで、この映画をダウンロードしてからというもの、とにかく休憩中に流しています。この映画に出てくるのはほとんど彼がスタジオ内でコンピューターに向かって作業しているところと、創造性について語った記録です。それを私が休み時間に見ているというのも、ちょっとおもしろいですね。誰か他の人がクリエイティブである様子を見るのは、自分が煮詰まったときには助けというか、インスピレーションになるものです。

Q2: モーガンさんの机の上(デスクトップ)ってどんな様子ですか?

私は制作に数台のコンピューターを使っています。これが両方のデスクトップですよ。片方が創造的な仕事に使うもので、もう一つがいわゆるオフィスワークをこなすためのラップトップ。他の人にこの違いはわかるのでしょうか?

デスクトップ1
デスクトップ2

Q3: この映画を作りながら考えていたことはありますか?

(2月13日には制作発表なので、あまり私たちに言い過ぎない程度にお願いします。)

この映画「札幌からの手紙」を作りながら面白いなと思ったのは、移動しないで旅しているという部分です。現実に自分の境界線がロンドン市内の数ブロックとスーパーマーケット2軒にちぢんでしまったので、他の人々の眼を通して別の場所を体験するのは素晴らしかったです。「眼」というか「スマホ」ですかね(笑)。


モーガン・クエインタンスさんとマリット・シリン・カロラスドッターさんは、2月13日の19時よりオンラインで制作発表を行います。いままでオンラインでのワークショップや動画投稿に参加されたみなさんも、そうでない方も、ぜひいらしてください。今回モーガンさんが制作している「札幌からの手紙」もプレミア上映予定です。

令和2年度 「集合のダイアログ」S-AIR Exchange Programme
[主催] 特定非営利活動法人S-AIR
[助成] 令和2年度 文化庁 アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業
公益財団法人 北海道文化財団  公益財団法人 小笠原敏晶記念財団
[企画協力] なえぼのアートスタジオ  
北海道教育大学岩見沢校 アートプロジェクト研究室

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